御礼と

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江口敬写真展『風姿』、盛況のうちに無事終了することが出来ました。
ご多用の中ご来場くださいました皆さま、本当にありがとうございました。
メディア掲載やブログ・SNSなどさまざまな場面で気に掛けてくださいました皆さま、貴重なパワーをいただきました。
ギャラリーの橋本様ご夫妻には、今回も大変お世話になりました。
本来であれば、お一人お一人に直に感謝の言葉をお伝えしたいところではありますが、まずはこの場を借りまして、心より御礼申し上げます。
今回の作品は、他に類を見ない、チャレンジングな試みであったため、どのように受け止められるか少なからず不安もあったのですが、会場で来場者の皆さまとお話をさせていただく中で、「伝えよう」とする意思と伝え方、そして伝える中身の大切さをあらためて強く感じました。写真は、基本的には「見ればわかる」表現メディアではありますが、現代という余りにも複雑な社会にあって、「どこで撮ったか」「何を撮ったか」「どのような手法を使ったか」のみを柱としたのでは、今を生きる人々に何ものも与えられないのではないかと思うのです。
これから先も、より表現を深め、多くの方の心に届く作品づくりを追い続けて行きたいと思います。
引き続きご指導のほど、よろしくお願いいたします。
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# by eguchitakashi | 2015-09-27 11:25 | Comments(0)

江口敬写真展『風姿』

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終了しました。多くの皆さまのご来場に心より御礼申し上げます。

江口敬写真展『風姿』
2015年9月14日(月)から26日(土)まで
Art Gallery M84(東京・銀座)にて
日曜定休/入場料500円
10:30から18:30まで(最終日は17:00まで)
http://artgallery-m84.com/?p=1982

約2年ぶりとなる、新作による個展を開催します。
『風姿』は、これまでにない野心的なコンセプトと、鮮やかで鋭利なイメージを特徴とした作品集です。
我が国を代表する古典芸能である「能」をテーマに据え、モティーフとなった飛行機雲のさまざまな表情と能の美学とを、近世以前の日本の多くの芸術がそうであったように、「見立て」の精神を介して結びつけています。
具体的には、一枚一枚の作品に、絵柄から想起された能の演目名(それらは、源氏物語や平家物語、あるいはさらに古い伝説や縁起を原典としています)を付すことにより、長い歴史の中で幾重にも織りなされた物語の記憶を呼び覚まし、より豊かなイメージの世界を創り出そうと企図しています。
個人的には、学生時代に勤しんだ能(仕舞と謡)の稽古に発想の淵源を持つ作品でもあります。
全24点を展示予定。ぜひ会場にお運びいただき、古典と現在とが交差する夢幻の作品世界をお楽しみください。

☆インターネットラジオBlue-Radio.com「熊谷正の美・日本写真」に出演、放送は9月1日(火)20時更新(3カ月間いつでも視聴できます。無料会員登録が必要です。)
《事情により、オンエア日が、DM記載の日付から1週間早くなりました。》
https://www.blue-radio.com/program/bjapan/
☆9月19日(土)18時から、写真展会場にて、アーティストトークを開催します。

【作者在廊日】初日(9月14日)、19日、21日、22日、楽日(26日)を予定しています。
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# by eguchitakashi | 2015-09-26 17:00 | Comments(2)

明日、最終日です。

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江口敬写真展『風姿』は、明日26日(土)が最終日となります。17:00まで。作者在廊します。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。
http://artgallery-m84.com/?p=1982
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# by eguchitakashi | 2015-09-25 19:42 | Comments(0)

写真展会場にて

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先日、写真展『風姿』の会場にて、友人の飯塚康之さんに撮っていただきました。
機材も素晴らしいのですが(ニコンD810+カールツァイスOtus55mm←このサイズの写真でレンズの切れ味の良さがわかる!)、それ以上に撮り方が上手いです。撮られ方がすごく下手くそな僕を、しっかり撮ってくれました。
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# by eguchitakashi | 2015-09-23 19:24 | Comments(0)
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2011年10月1日にオープンした珈琲楓舎の4周年を記念して、9月23日(水)から10月5日(月)まで、

『珈琲楓舎 October』

開催中です(ちなみに10月1日は「コーヒーの日」だそうです)。

ご縁をいただいている作家の一人ということで、江口も出展しています。
『音のない言葉#20』は、東京・東銀座のArt Gallery M84で個展開催中の『風姿』の原型とも言える作品です(#19と#20は、飛行機雲をモティーフにした作品でした)。
今回はこの1点のみの予定でしたが、4月に珈琲楓舎で個展開催しました『光の森』の小型サイズの額装品も展示いただいていました。

様々な分野の作家さんの作品が展示されていますので、秋の風情が深まり始めた福島市荒井まで、ぜひお運びください。

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# by eguchitakashi | 2015-09-23 17:15 | Comments(0)
今回の写真展『風姿』は、写真の展示として考えた場合、作品それ自体としても、あるいはコンセプトに関しても、多くの方にとって見慣れない・耳慣れないものであるかもしれません。
会場にいらしていただいて、直に作品世界に触れていただき、可能であれば作者の口から意図したところをお伝えできれば一番良いのですが、それが可能な範囲は物理的にも時間的にも限られています。
インターネットを通じて、この『風姿』という作品がどのようなものか、どういった経緯を辿って出来上がったものであるか等を、少しずつ切り口を変えながら、お伝えしていきたいと考えています。
まずは手始めに、会場にも掲示しているステートメント(作者自身による制作意図の解説)から。やや長いですが。


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『風姿』
Inspired by “Noh” plays


この作品集は、テーマに関する着想を「能」から得ています。
ですので、まずはそのことから書き始めたいと思います。

   *  *  *

能(あるいは能楽)は、14世紀から15世紀にかけての室町時代初期におおよその形が定まった、我が国を代表する伝統芸能の一つです。
憂いを帯びた微笑がどこかモナ・リザを思い起こさせる能面をかけ、クラシックな装束を纏い、削ぎ落とすことのできるものをすべて削ぎ落とした(見方によっては抽象的とさえ言える)舞を舞う舞台の様子は、皆さんも実際に、あるいは映像メディアを通じて、ご覧になったことがあるのではないでしょうか。
現代まで伝わる能の演目はおよそ二百数十曲と言われており、その多くは、能の始祖とも呼ぶべき偉大な父子・観阿弥(かんあみ)と世阿弥(ぜあみ)にさかのぼります。
中でも世阿弥は、優れた能の演者・作者であったのみならず、能の真髄を記した指南書『風姿花伝(ふうしかでん)』を残すなど、卓越した理論家としても存分に才能を発揮しました。

世阿弥は、その著作の中で「よき能と申すは、本説正しく、めづらしき風体にて、詰め所ありて、かかり幽玄ならんを、第一とすべし」と述べています(花伝第六/花修)。
すなわち、優れた能とは、物語が古典に依拠しており、演出には新鮮な工夫があって、人目を惹きつけるクライマックスに事欠かず、姿形には優美な情緒を伴っているものだ、と言うのです。
実際、能の演目の大半は、伊勢物語や源氏物語、平家物語のような、古代から中世にかけて成立し、人口に膾炙した古典文学を題材としています。また、能の台本とも言える謡(うたい)を読むと、有名な和歌や漢詩からの引用が全篇にわたって散りばめられていることがわかります。美しく懐かしい過去を追慕しつつ、時間の井戸の底から新たな情緒の糸を手繰り寄せようと趣向を凝らす作劇手法は、世阿弥がもっとも得意とするところでした。能は、能という芸能が生まれるより前のさまざまな文化的エッセンスを漉して集め、それらを組み立て直して再提示することによって、能を見、能を聴く人々の胸中に複雑で重層的なイメージを立ち上らせる装置でもあるのです。

能は「引き算の美学」にも長けています。
あるいは、「引き算」を重ねながらより豊かな表現へ到ろうとする美学を持っている、と述べた方が正確かもしれません。
各演目の演出に当たって与えられた大胆な指示は、前述した抽象の美とも結びついて、現代の我々の目から見ても大変斬新なものに映ります。
例えば、「葵上(あおいのうえ)」。
源氏物語の有名なエピソードに基づくこの演目では、光源氏(ひかるげんじ)の寵愛を失った六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)が生き霊となり、光源氏の正妻である葵上を取り殺そうと襲いかかる場面が描かれるのですが、タイトルにもなっている葵上自身は登場人物としては一切姿を現さず、声も発せず、ただ一枚の着物(小袖)が舞台中央に横たえられ、その無生物たる着物が、生き霊に懊悩する葵上という一人の女性に見立てられるのです。これは、視覚上の面白さに訴えるだけでなく、原作においても存在感薄く描かれた葵上の人物像を同時に表現する、巧緻を極めた演出に思われます。

   *  *  *
  
今回、能をテーマとした作品を制作するに際し、私は、以上のような能の劇芸術としての性格を写真に投影することを一番の目的としました。
モティーフは、大空を横切る一筋の飛行機雲です。
あるとき突如、虚空に白い痕跡を現し、すぐまた風に押し流されて跡形もなく消え去る飛行機雲。その美しさと儚さに魅力を感じたのはもちろんですが、一方で、場所・時刻・季節・気象、さまざまな要素が加味されることによって自在に変化する飛行機雲の姿に、思わぬ感情の揺れや物語性を見出したことが、『風姿』と名付けたこの作品集誕生の大きなきっかけでした。
テーマとモティーフは、能がそうであり、近世以前の日本の多くの芸術がそうであったように、「見立て」の精神を介して結びつけられています。「見立て」とは、或るものを別のものになぞらえること。或るものを通して別の何ものかを幻視すること。二つの異なる対象の間に新たな橋を掛け、鑑賞者の内的イメージを時間的にも空間的にも拡張する方法論と言えるでしょう。
ここでは、一枚一枚の写真に、それぞれの絵柄から想起される能の演目名を付すことにより、古の物語に秘められた密やかなメッセージを主に視覚の面から現代に蘇らせようと企図しています。
テーマとモティーフとが時空を越えて照応し合う、この場限りの仮構の世界に遊んでいただけるなら幸いです。

最後に、私個人の想いを申し添えたいと思います。
学生時代の数年間、能(仕舞と謡)の稽古に勤しんだ経験が、その後二十余年の歳月を経て、今回の作品を生み出す母胎となりました。
能に関して、さらには自分が生まれ育った国の文化・芸術に関して、まだまだ乏しい知見しか持たない私ですが、人生というものの不思議な巡り合わせとこれまでに出会った多くの方々の温かいご配慮に、この場を借りまして、あらためて深く感謝申し上げます。

2015年9月 作者
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# by eguchitakashi | 2015-09-23 10:27 | Comments(0)

開催中です!

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在廊中のお知らせはフェイスブック中心となってしまいましたが、江口敬写真展『風姿』は、東京・東銀座のArt Gallery M84にて、順調に開催中です。
会期は9月26日(土)まで。最終日は作者在廊します。ご来場お待ちしております。
http://artgallery-m84.com/?p=1982
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# by eguchitakashi | 2015-09-22 22:06 | Comments(0)
19日(土)午後6時から、会場にて開催します。
作者本人が、今回の作品の狙いや見どころについて語ります(つまり、江口が、思いつくままに何か喋ります)。
リラックスした場にしたいので、椅子席を並べたりはせず、立食パーティーのような雰囲気で、話を聞きたいと思った方が一角に集まって、気になったところだけ聞いてもらえれば、と考えています。
少しだけですが、アルコール(赤白ワイン)も準備します。食べ物はありません。持ち込み、歓迎です。
あと、トーク中の質問も歓迎します。というより、どんどんお願いします。仕事でも、アートでも、対話から生まれるものが大事だし、意味があるし、そこにこそ闊達な命が宿ると思っています。
皆さまのお越しを心よりお待ちしております。
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# by eguchitakashi | 2015-09-17 21:54 | Comments(0)

北から

北海道東川町在住の写真家・飯塚達央さんが、ブログで写真展『風姿』をご紹介くださいました。
http://photoseason.blog25.fc2.com/blog-entry-2495.html

飯塚さんとは、年齢こそ大きくは違いませんが、写真の道ではずっと先輩。「心の師匠」のような存在かもしれません。
作風はだいぶ異なります。ただ、写真家としての心構えに惹かれると言いますか、相通ずるものがある気がしています。

僕のことを「いつも風を切るように作品作りをしている」と。
ありがとうございます。お互い、ますます頑張りましょう!
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# by eguchitakashi | 2015-09-15 21:32 | Comments(0)

写真家・江口敬のブログ


by eguchitakashi
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